第30回目のゲストは、札幌司法書士会名誉会長 金木義昭さんです。
金木義昭さんは札幌市のご出身で、大学在学中を除き、ずっと札幌に住んでこられ、ご自身を「札幌人」と称されています。中央大学法学部をご卒業後、会社等への就職はされず、そのまま司法書士の道に進まれ、札幌司法書士会や日本司法書士会に所属。数多くの役職を歴任されてきました。現在は札幌司法書士会名誉会長(平成24年5月ご就任)としてご活躍されています。
今回の番組では、司法書士という専門職が1872年(明治5年)に制定された司法職務定制に基づく証書人(現在の公証人)、代言人(現在の弁護士)とともに代書人として誕生したお話しや、とくに戦後の法改正による官から民へのお立場的な変化、また昭和53年法改正にともなう国家試験制度導入等、今日に至る司法書士の職責の変遷について伺いました。
また、とくに業務については、20世紀を幸せな時代、21世紀を厳しい時代との総評と、その背景として昭和40年代、50年代の高度経済成長期にあった時代の主たる「登記」業務が、経済成長低迷と共に大幅に減少した点を挙げて頂きました。一方で、近年、「成年後見制度」に関わる業務が生まれ、今後、その需要が増し、新たに司法書士が果たすべき役割が重要になることを予想されています。
超高齢化社会を迎えたわが国において、個人の生き方を尊重するヨーロッパ的理念に基づく支援者として期待される司法書士、その指導的お立場におられる金木さんに、あらためて司法書士の職責に関する貴重なお話を頂戴することができました。
「中村美彦の臥竜清談」はNPO法人北海道グラウンドワークが企画製作するTV番組。
毎月第3日曜日午前5時25分から、TVh(テレビ北海道)で全道放送。
毎回、各界各層の”臥竜”が登場。北海道を元気にするヒントを探ります。
※ 撮影協力:北海道空港株式会社