臥竜清談第100回 荒川 義人さん(2021.4.18放送)

第100回記念「臥竜清談」~100回を振り返る~

特定非営利活動法人北海道グラウンドワークは、「北海道の元気づくりに係る幅広い活動」として、これまで講演会、例会など開催しておりますが、このTV番組「臥竜清談」はその活動例のひとつです。スタートは、2013年1月。毎回、中村美彦キャスターのシャープな視点から 経済問題を中心に、各界各層のゲストをお招きしてタイムリーな課題を取り上げると共に、対談を通して北海道活性化のヒントを探ってきました。そして今回、100回という節目を迎え、「臥竜清談」は一休みさせていただくことになりました。そこで100回目の今回は、この8年3か月99人のゲストを振り返りながら、北海道の現状と未来について中村キャスターのお話を中心に番組を展開させていただくこととし、お相手を当法人理事長の私、荒川義人が務めております。

本来であれば、ゲストお一人おひとりにつきまして、感謝の気持ちを込めながらご紹介すべきところですが、残念ながら時間的な制約のため、100回目の今回は限られたゲストのご紹介に留まっております。

各回のゲストの皆様からは、実に多くの興味深いお話、北海道活性化のヒントを頂戴しました。改めて厚くお礼申しあげます。なお、当法人のホームページにアーカイブスが掲載されておりますので、ご高覧賜ることができれば幸いです。

長い間、「臥竜清談」をご支援いただきました多くの皆様に心からお礼申しあげます。ありがとうございました。中村美彦キャスターは、これからもスタイルを変えて北海道の旬の話題を皆様にお届けする予定です。今後とも当法人の活動と中村キャスターから発せられます情報にご注目いただきますようお願い申しあげ、第100回記念「臥竜清談」結びのご挨拶とさせていただきます。

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臥竜清談第99回竹林 孝さん(2021.03.21放送)

 

第99回目のゲストは、公益財団法人北海道農業公社 理事長 竹林 孝さんです。

竹林さんは北海道のご出身。北海道大学をご卒業後、1978年北海道に入庁され、主に農政畑を歩まれました。十勝支庁長、総合政策部地域振興監、経済部食産業振興監などを歴任され、2013年北海道農政部長にご就任。その後、2016年北海道農業公社理事長にご就任され、ご活躍中です。

今回の番組では冒頭、ご自身が農家ご出身ということもあり、特別な思いがあるとされる北海道産米の食味が、近年、画期的に改良されたエピソードを、品種「きらら397」、「ななつぼし」、「ゆめぴりか」などを具体的に挙げながらご紹介いただきました。また、北海道農業の現状については、TPPなど課題は少なくないが、農業産出額や農家の所得などのデータからが決して暗いものではないことをお話頂いています。一方で、北海道農業が抱えている最大の課題として、担い手不足があり、離農に歯止めをかけること、新規就農を含め、担い手を養成するための農業公社の役割もご紹介頂きました。

コロナ禍で流通が低下した外食、観光関連の農畜産物の話題の中では、日常の食料供給には大きな影響がなかったものの、この機会に自給率が著しく低いわが国では食料安全保障を考えるべきであること、新たな北海道農業の方向性には輸出拡大の体制と整えること、ICTを活用した「スマート農業」の推進が重要であることをご指摘いただきました。北海道最大の価値である「食」を生産する農業を核とした持続可能な社会を具現化するために、変わるべきことと変わらなくて良いことを見据えながら歩んでいくことが北海道の明るい未来につながるという結びのお話は、長く北海道の基幹産業である農業を行政面から支えてこられた竹林さんならではの強い説得力を感じるものでした。

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臥竜清談第98回 小高 咲さん(2021.2.21放送)

第98回のゲストは、株式会社北海道二十一世紀総合研究所副社長の小高 咲(こたか しょう)さんです。小高さんは、札幌市のご出身。高校卒業までを札幌市で過ごされ、東京大学に進学、卒業後、1986年日本銀行入行。2011年7月から2015年10月の間、新日銀ネット構築プロジェクトに携わられました。その後、2017年6月女性としては初の日本銀行札幌支店長にご着任され、2020年7月ご退職。同年8月株式会社北海道二十一世紀総合研究所副社長執行役員にご就任され、現在に至っております。私生活では、縁あって岡山県で捕獲された元野犬2頭を引き取られ、飼育中とのことです。

今回の番組の冒頭では、日銀札幌支店長として赴任され、あらためて訪れた道内各地の印象や北海道の魅力について、さらにコロナ終息に向けて政治がいかに関わるのが望ましいかといった点についてご感想を頂戴しました。番組中盤では、北海道経済の課題について、「少子高齢化」、「産業構造」、「官依存体質」がよく挙げられているが、実際に、課題とは解決すべき問題であり、では具体的に何を解決すべきなのか、それが明確にされないまま今日に至っている点が、まさに北海道として問題であるとのご指摘を頂戴しました。また、誰しも不安視しているコロナ終息後の北海道経済の展望について、実はコロナ感染が拡大する以前から取り組むべき問題点が、今、コロナ感染で急速に出現してきたとの印象をお持ちで、より迅速な対応への変化が必要との認識を示されました。 番組終盤では、「女性の活躍」、「北海道ブランドの構築」といった視点で、北海道の現状と今後についてお話いただきました。北海道におけるオピニオン・リーダーとして、今後の更なるご活躍が期待されます。

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臥竜清談第97回 土橋 鉄平さん(2021.1.17放送)

第97回のゲストは、株式会社  元気な介護  福祉事業部の土橋鉄平さんです。土橋さんは、2016年、「株式会社 元気な介護」に入社され、会社の中枢で運営に関わってこられました。今回の番組では、はじめに、対策本部の設置や、マスク、アルコール、グローブなどの衛生用品の確保、そしてICT機器の導入による安全性の担保など、昨年から続くコロナ禍において「元気な介護」が取り組まれた具体的な内容についてご紹介いただきました。次に、団塊世代が75歳になる2025年頃、介護や医療などの社会保障費が莫大に膨れ上がり、わが国の社会全体で様々な問題が生じるとされる「2025年問題」について、どのような対処法をお考えかを伺い、「元気な介護」として、人財育成、離職防止など、いくつかのキーワードをお示しいただきました。要介護者の急増、逆に少子化の影響もあり、介護に従事する働き手の著しい減少というアンバランスな状態を正常化するには、有為な人財確保が不可欠とのお考えから、社内では新人を含めた社員教育・研修の担当部署を設け、「2025年問題」に備えておられるとのことです。番組終盤で「元気な介護」の今後についてお話いただいた中では、「私たちの行動が変われば、周りも変わる。会社が変われば、業界も変わる。業界が変われば、社会が変わる」という「元気な介護」代表取締役である池田元気さんのお言葉を胸に刻んでおられるとのエピソードもご紹介いただいています。「介護業界のリーディングカンパニーを目指す」という「元気な介護」、そのために、社内では経営理念、社訓、行動指針を共有するためのプロジェクトも結成され、その活動は5年目を迎えているとのこと。業界を変え、社会を変え、多くの人が安心して受けられる介護制度の維持、充実に向けて、土橋さん、そして「元気な介護」の活動が注目されます。

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臥竜清談第96回 北海道副知事 中野祐介さん(2020.12.20放送)

第96回のゲストは、北海道副知事 中野 祐介(なかの ゆうすけ)さんです。中野副知事は、1994年に自治省(現在の総務省)に入省後、霞が関でのご勤務のほか、地方自治体の福岡市、高知県、京都府などでご勤務されています。2014年9月、初代地方創生担当大臣である石破茂国務大臣の秘書官に就任され、大臣の激務を支えられました。その後、総務省消防庁勤務を経て、2017年4月、北海道総務部長兼北方領土対策本部長にご就任。2019年6月、副知事に就任されて現在に至っております。副知事として、主に北海道の財政、地域創生、環境・文化・スポーツなどを担当されているほか、今まさに北海道最大の課題となっている新型コロナウイルス感染症対策についてもご担当されています。

今回の番組では、はじめに、わが国における新型コロナウイルス感染症の動向、そして北海道における第一波、第二波への具体的な対応についてご紹介頂き、次いで、コロナ感染が長期化する中で、感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けた難しく、厳しい舵取りの現状をお話頂いています。ウィズコロナそしてポストコロナ時代を見据え、とくに北海道としてどのような方向に進むのか、その前提となる副知事が観られた北海道の優位性をお話頂きながら、テレワーク・ワーケーションの推進、企業・サテライトオフィスの誘致などの可能性をあげていただきました。北海道に着任された時から感じておられたという北海道の持つポテンシャル、それを活用した政策展開によって北海道の創生を目指す、それが日本創生にも寄与する、北海道にはそれを成し遂げるトップランナーとしての資格が十分に備わっているとのお考えです。コロナ禍を収束させることで、来年以降、五輪マラソンをはじめとする北海道を世界に発信するチャンスがたくさんあります、という道民への激励のメッセージをもって番組を締めくくっていただきました。

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臥竜清談第95回 伊藤 浩一さん(2020.11.15放送)

第95回のゲストは、猿払村長  伊藤  浩一さんです。伊藤さんは、1979年、猿払村役場に奉職。協働まちづくり推進課長、保健福祉推進課長、産業課長などを歴任され、2013年10月に役場をご退職。同年12月に猿払村長にご就任され、現在、2期目を迎えられています。長年、猿払村の行政に関わってこられたご経験を活かし、村長就任後は「誰にでも優しい村づくり」を目指し、日々、奮闘されています。

今回の番組では、はじめに、財政、産業、人口構成などの面から猿払村の現状をご紹介いただき、次いでアイディアマンである伊藤村長のユニークな取り組みについて伺っています。例えば、「高齢者福祉・地域交流対策」として、保健福祉推進課長時代に前村長の公約実現に向けた課題解決の検討から生まれた「小規模多機能型居宅介護施設」構想に加え、幼児から高齢者まで多世代の方々が交流できる場としてカラオケルームや浴場などを備えた「地域交流施設」を融合し、村民にとってかけがえない施設の誕生に繋げておられます。また、「子育て環境や教育の充実」として、直近10年間をみても出生率が2.0を越えているために必須となった保育環境の整備のほか、「子ども議会」の開催により提案された子どもの率直な意見を施策に反映するとともに、教育委員会と連携した「総合教育会議」による「学力の状況」分析と学力向上を目指した検討など、伊藤さんの「教育にお金をかける!」という理念の基で、将来の猿払村を担う人材育成にも力を注いでおられます。一方で、「健康寿命日本一の村」を目指し、各種検診の充実、福祉タクシーの運行など、村民の健康づくりにおいても数々の取り組みを実行されています。番組でご紹介頂いた伊藤さんの取り組みは、まさに地域創生のモデルと言えましょう。

 

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臥竜清談第94回 星 匠さん(2020.10.18放送)

第94回のゲストは、株式会社釧路新聞社代表取締役社長 星 匠さんです。星さんは1960年、釧路市のご出身。北海道釧路湖陵高校を卒業された後に日本国有鉄道に入社。分割民営化にともない、1987年4月からJTB釧路支店で勤務され、1992年5月からは(株)釧路新聞で報道部記者として新たなスタートを切られました。その後、標茶支局長を最後に記者生活に終止符を打たれ、営業、企画部門等でのお仕事に従事され、2016年11月、代表取締役社長にご就任されました。創業者である元社長の片山睦三氏が掲げられた社是、「郷土ありて われあり」を胸に、社員一丸となって地域に役立つ新聞づくりを目指されています。

今回の番組では、釧路あるいは根室地域の今の姿が以前とどのように変わったか、とくに斜陽のイメージが強い水産業や石炭産業を例にあげてお話いただきました。ただ、その中でもきらりと光る浜中町の生乳の取り組み(ハーゲンダッツとの取引)のような事例や、十勝、オホーツクを含めたこの地域の食の流通で極めて重要な役割を演じていることが周知されていない釧路の「西港」の実態を、いかに地域の方々に発信するか、釧路新聞の大きな使命と位置付けられています。コロナ禍において東京一極集中の課題が具現化し、霞が関の分解、例えば国立公園を数多く備える北海道に「環境省」を置くような変革を図るにはチャンスと捉えておられます。地元にいると気づきにくい街並みなど、実は身近に、様々な得難い資源がある、釧路を中心とした「ひがし北海道」を一つの大きなブランドとして捉え、様々な分野の方々の力を結集して盛り上げていく取り組みにも関わっておられ、来る11月1日には記念すべきキックオフイベントがあるとのこと。釧路新聞、それを率いる星さんのご活躍ぶり、そして「ひがし北海道」がどのようなうねりを巻き起こすか、これからの進展が注目されます。

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臥竜清談第93回 牧勝美さん(2020.09.20放送)

第93回のゲストは、韓国料理銀 座園オーナーシェフの牧 勝美さんです。ご両親が1961年に開店された銀座園。20094月、ご両親の引退を機に牧さんが店を引き継がれ、季節の食材を生かした創作韓国料理の人気店として今日に至っています。

今回の番組では、冒頭、銀座園の店名の由来や、開店当時の様子についてお話を伺いましたが、お母様のきめ細かな気配り、お父様の料理人としての技、とくにお父様の作られる冷麺の美味しさは今も忘れることができないとのことで、現在の牧さんのお店の運営や料理に対する姿勢に重なっているようです。韓国料理とともに歩み、今もテーマと認識されていることについては、生で食べる野菜はキムチに、加熱して食べる野菜はナムルに、これらのメニューでいかに自分の味を出すことができるかにあるとのこと。これらの食を通して、韓国の食文化を多くの日本人に理解してもらう、そこに両国間の自然な交流が生まれる、と添えられましたが、このお考えこそが銀座園の原点なのではないでしょうか。番組終盤では、5年、10年先の銀座園の姿をどう描かれているかをご紹介いただきました。現在の路線を大切にしつつも、カウンター越しにお寿司屋さんのようなやり取りのある韓国料理の店にしたい、そこでゆっくり仕事を続けるのが牧さんの夢とのこと。多くの韓国料理ファンは、夢の実現を待ち望んでいます。

 

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臥竜清談第92回 石破茂さん(2020.08.16放送)

第92回のゲストは、衆議院議員 石破 茂さんです。石破さんは鳥取県のご出身。昭和54年、慶応大学法学部をご卒業後、三井銀行(現三井住友銀行)に入行されました。昭和56年、お父上のご逝去の折、お父上の友人であった田中角栄氏からの薦めがあり政界入りを志され、昭和58年、銀行を退職。昭和61年衆議院議員総選挙に出馬、全国最年少で見事に当選を果たされました。とくに農水、国防の政策通として知られ、平成14年、第1次小泉内閣で防衛庁長官として初入閣。その後、防衛大臣、農林水産大臣、地方創生担当大臣など、自由民主党においても政調会長、幹事長などの要職を歴任され、常に政権のキーマンとして国民の注目を集め、今日に至っています。

今回の番組は、私どもNPO法人北海道グラウンドワークが主催した講演会のためにご来札頂いた折、ご講演前に収録されたものです。

全国津々浦々に足を運ばれている石破さんの目に、今のわが国がどのように映っているのか、番組冒頭で伺いました。国の在り方を根底から変える時期、中央集権・一極集中の危うさを今回のコロナ禍を通して痛感されたとのこと。番組収録後の講演テーマに掲げられた「地域分散・内需主導型経済」への変革こそわが国の課題との認識で、変革実現のために市町村の首長、住民が果たすべき役割について具体的なお話をいただきました。当日、札幌に入られる前に立ち寄った平取町では、アイヌ文化と食べ物の美味しさに感動されたそうで、コロナ禍の後、インバウンドに頼ることなく国内需要を喚起すること、まさに内需主導型経済を回すための資源が、平取に限らず、北海道全体に備わっているのではないかとのこと。逼迫した道内経済再生に向けて心強いヒントを頂戴しました。大切にされている「勇気と真心をもって真実を語る」という渡辺美智雄氏の言葉や、この上ない親切心をお持ちの方であり、「魔神」と称し、敬う田中角栄氏にまつわるエピソードを語る石破さんのお姿に、「日本創生」を導いてほしいと期待する方は少なくないでしょう。

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2020年7月23日 石破茂衆議院議員をお招きしてフォーラムを開催いたしました!

2020 年7月23日(木)、当NPO法人は札幌プリンスホテル国際館パミールにおきまして、今後の国政の鍵を握る 石破 茂 衆議院議員をお招きし、「北海道からの日本創生 地域分散・内需主導型経済」をテーマとしたフォーラムを開催いたしました。

昨今のコロナ禍への対応として、参加される方々の人数を限らせて頂き、また会場設営、運営につきましても当ホテルの多大なるご協力を頂きながら、感染予防に努めての開催となりました。石破先生のエビデンスに基づく明解なご講演とフロアからの質疑に対する適切なご回答により、当日、ご参加された皆様からは「大変勉強になった」、「小さな力でも地方(北海道)からうねりを起こす必要性を痛感した」などの感想を頂戴しました。
制約が多い中でのフォーラム開催でしたが、目的は達成できたものと自負しているところです。
それも、極めてご多忙の中、貴重な時間を割いてご来札いただきました石破先生のお蔭です。ここに改めて厚くお礼申し上げます。また、この度のフォーラムに対してご協賛いただきました企業・団体・個人の皆様、及び当日ご来場いただきました皆様にも重ねて感謝申し上げ、主催者としてのご挨拶とさせていただきます。
なお、当日のご講演の内容を当NPOのホームページで紹介させていただきますので、ご高覧賜れば幸いです。

北海道グラウンドワーク 理事長  荒川  義人

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