第67回目のゲストは、NPO法人シュマリナイ湖ワールドセンター理事長の中野信之さんです。
中野さんは大阪市のご出身。1993年に大阪府立城東工業高等学校をご卒業後、大阪府の一般企業に就職されましたが、「何かが違う」と感じ、以前から憧れの北海道で仕事を探しながら趣味だったバイクで転々とされ、1996年に北海道移住を決断、ニセコ町のホテルに就職されました。
しかし、翌年、釣り好きの中野さんは朱鞠内湖の「イトウ」に魅せられて朱鞠内へ移転。3年ほど後に朱鞠内湖淡水漁業協同組合に就職。その組合長の勧めもあって朱鞠内に骨を埋める覚悟で地域の仕事に没頭することになりました。
2009年には、第3セクターだった「レークハウスしゅまりない」の運営を引き継ぐ形でNPO法人シュマリナイ湖ワールドセンターを設立。朱鞠内湖に関わる周辺環境の保護・保全を行いながら、朱鞠内湖の潜在的魅力を信じ、世界から注目される地域に成長させるべく奮闘中です。
番組の冒頭では、ご自身の生き方、とくにチャレンジ精神を育んだ高校時代のエピソードや、そもそも中野さんが朱鞠内移住のきっかけとなった「イトウ」の魅力、また、その「イトウ」を守り、育てる一方で、「イトウ」釣りの醍醐味を多くの方に味わってほしいと願い推進された「キャッチ&リリース」の仕組みづくり、大の釣り好き故にツボを心得た釣りガイドとしてのお仕事ぶり、秋にかけての「ワカサギ」漁とその商品化など、理想を次々と具現化されてきた今日までを振り返っていただきました。
番組後半にかけては、戦争で悲しい歴史をもつこの地域の新しい姿を世界に向けて発信すること、あるいはこの地域の自然と融合したウイスキーづくりのような食文化を創造することなど、中野さんが描く朱鞠内地域の将来像、還元できる産業振興の可能性についてお話しいただきました。