臥竜清談第99回竹林 孝さん(2021.03.21放送)

 

第99回目のゲストは、公益財団法人北海道農業公社 理事長 竹林 孝さんです。

竹林さんは北海道のご出身。北海道大学をご卒業後、1978年北海道に入庁され、主に農政畑を歩まれました。十勝支庁長、総合政策部地域振興監、経済部食産業振興監などを歴任され、2013年北海道農政部長にご就任。その後、2016年北海道農業公社理事長にご就任され、ご活躍中です。

今回の番組では冒頭、ご自身が農家ご出身ということもあり、特別な思いがあるとされる北海道産米の食味が、近年、画期的に改良されたエピソードを、品種「きらら397」、「ななつぼし」、「ゆめぴりか」などを具体的に挙げながらご紹介いただきました。また、北海道農業の現状については、TPPなど課題は少なくないが、農業産出額や農家の所得などのデータからが決して暗いものではないことをお話頂いています。一方で、北海道農業が抱えている最大の課題として、担い手不足があり、離農に歯止めをかけること、新規就農を含め、担い手を養成するための農業公社の役割もご紹介頂きました。

コロナ禍で流通が低下した外食、観光関連の農畜産物の話題の中では、日常の食料供給には大きな影響がなかったものの、この機会に自給率が著しく低いわが国では食料安全保障を考えるべきであること、新たな北海道農業の方向性には輸出拡大の体制と整えること、ICTを活用した「スマート農業」の推進が重要であることをご指摘いただきました。北海道最大の価値である「食」を生産する農業を核とした持続可能な社会を具現化するために、変わるべきことと変わらなくて良いことを見据えながら歩んでいくことが北海道の明るい未来につながるという結びのお話は、長く北海道の基幹産業である農業を行政面から支えてこられた竹林さんならではの強い説得力を感じるものでした。

この番組は以下の各社のご提供で放送しています。


 

 

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