臥竜清談第27回 石橋榮紀さん(2015.3.15放送)

臥竜清談第27回 浜中町農業協同組合 代表理事組合長 石橋榮紀さん
 第27回目のゲストは、浜中町農業協同組合 代表理事組合長 石橋榮紀さんです。

 石橋さんは根室市のお生まれで、千葉県にある大学をご卒業後、ご実家の酪農に就農、1981年に浜中町農協専務理事、そして1990年に同代表理事組合長に就任されています。
 これまで理事、代表理事組合長として全国に先駆け、酪農総合検査施設「酪農技術センター」、就農者研修牧場、農協出資型酪農生産法人「酪農王国」の設置など、先を見た人材養成、生産する牛乳の品質へのこだわりとアピールを具現化する数々の新事業を手掛けてこられました。その成果は着実に現れ、世界的規模で展開するアイスクリームメーカー「ハーゲンダッツ」への浜中町産牛乳の提供に繋がっています。
 今回の番組では浜中町農協の動きに加え、わが国の農業にとって深刻な問題であるTPPや農協改革に関するお話も伺っています。市場主義に重点を置いてきたわが国の農業政策のツケがTPPのリスクを増幅していること、さらに表面的に決行されようとしている今の農協改革に異論を唱えられ、国、北海道の農政の在り方を含めた本質的な改革が必要である、そして、目指すはヨーロッパ型農業であることなどを石橋さんは主張されています。これまで浜中町農協の飛躍的な発展をリードされてきた方のお話には、非常に強い説得力を感じます。
 ご自身の思いの6割位は達成されたと評される石橋さんですが、残り4割の今後の目標として、エネルギーの地産地消、資源豊富な北海道だからこそ可能な自然エネルギーの生産を掲げておられます。自然エネルギーで牛乳を搾る「エコ牛乳」が、浜中町農協牛乳のさらなる付加価値に繋がろうとしています。浜中町農協から発信される動きの一つ一つが、わが国、とりわけ北海道の農業の将来に重要なヒントを与えてくださっています。

「中村美彦の臥竜清談」はNPO法人北海道グラウンドワークが企画製作するTV番組。
毎月第3日曜日午前5時25分から、TVh(テレビ北海道)で全道放送。
毎回、各界各層の”臥竜”が登場。北海道を元気にするヒントを探ります。

この番組は以下の各社のご提供で放送しています。

※ 撮影協力:北海道空港株式会社

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